ミゾリビン(ブレディニン®︎)について
どのような薬ですか
ミゾリビンは免疫抑制薬の一種です。SLEでは免疫が異常に活性化し、それによって炎症が引き起こされますが、ミゾリビンはその炎症を起こす細胞の増殖を抑えることで炎症を改善させ、SLE患者さんの半数以上に発症するループス腎炎などの病状を緩和させることができます。
どのような疾患に使われますか
ミゾリビンはSLEに合併するループス腎炎、関節リウマチ、ネフローゼ症候群(尿に大量のタンパク質が漏れ出る病気)、腎移植(移植された腎臓の拒絶反応を抑える)に使われます。
ループス腎炎では、活動性(病気の勢い)を抑えたい場合や、改善した状態を維持するために使われます。より効果を高めるために、カルシニューリン阻害薬(タクロリムス)と併用して使われる場合があります。
どのように服用すればよいでしょうか
基本的には50mgを1日3回服用しますが、内服量や内服方法は状態によって適宜増減されます。主治医の先生の指示通りに服用してください。
どのような副作用がありますか
ミゾリビンを含む免疫抑制薬は免疫の活動を抑えるため感染症のリスクとなることがあります。そのほか、細胞の増殖が過剰に抑えられることで血液中の細胞(白血球、赤血球、血小板)が少なくなってしまうことがあります。また、ミゾリビンは腎障害のある患者さんの治療に使われますが、ミゾリビン自体が腎障害を起こすことが稀にあります。
何か注意することはありますか
・感染症に注意してください。手洗いやうがいをこまめに行ってください。
・発熱や咳・痰などの感染症を疑う症状が出た際は内服を中止し主治医の先生に相談してください。
・胎児の流産・奇形を起こすリスクがあるため、妊婦さんは絶対に内服しないでください。妊娠の予定がある場合は主治医の先生に相談してください。
・他の薬との相互作用があるため、病院を受診するときはお薬手帳を持参するようにしてください。